産業廃棄物収集運搬許可要件 運搬施設
産業廃棄物収集運搬許可を取得するためには5つの要件を満たさなくてはいけません。その中の1つに「適切な運搬施設があること」という規定があります。運搬施設とは、車両、駐車場、運搬容器のことです。産業廃棄物は身体に有害であったり、環境に深刻な影響を及ぼすものもあります。したがって、産業廃棄物が周囲に飛散、流出させることが無いように適切な車両、運搬容器を使用することになっています。この記事では産業廃棄物の収集運搬施設について説明します。
適切な運搬車両
使用する車両についての注意点。
- 車検証の有効期限が満了していないこと
- 運搬車の所有者と使用者が同一であること。
※所有者と使用者が異なる場合は、賃貸借契約書または所有者の使用承諾書が必要になります。 - 船を使用する場合は、船舶検査証、載貨重量が確認できる書類の添付
- 既に他の事業者が登録している車両を登録することはできません。(二重登録の禁止)
適した車両を使用する
産業廃棄物を運搬するときに飛散、流出を防止するために廃棄物の種類に応じた車両を使用しなければいけません。水分を含んだものをそのままダンプに載せた場合、荷台から漏れたり流出するので、その様なことが無いような車両を使用しなければいけません。
大型車両(車両総重量8t以上又は最大積載量5t以上)のうち、土砂等運搬禁止車両(土砂禁ダンプ 車検証に「土砂運搬禁止」の記載)では、汚泥、鉱さい、がれき類、ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くずは、運搬することはできません。たとえ最大積載量以下の量でも積むことはできません。
土砂禁止ダンプに土砂を積載下場合は3万円の罰金に処せられます。
適切な運搬容器
廃棄物の種類によって専用の運搬容器を使用しますが、ドラム缶とフレシキブルコンテナが多く使われている運搬容器です。
幅広い用途で使用可能なドラム缶
廃棄物の保管に多く使われているのはドラム缶です。安価で汎用性が高いドラム缶は固形や液状のものでも保管が可能でありほとんどの廃棄物に対応できます。
ただし、廃酸、廃アルカリは腐食性があることから鋼製のドラム缶ではなく、プラスチックドラムを使用する必要があります。
フレシキブルコンテナ(フレコンバック)
フレキシブルコンテナ(フレコンバック)もドラム缶に次いでよく使われる容器です。フレシキブルコンテナもドラム缶のように汎用性が高いので様々な廃棄物を保管できます。柔軟性があり、折り畳めることができるので持ち運びにも便利です。使い捨てのものから排出口が付いているもの、耐久性を高めたものまで使用する用途によって様々なものがあります。